二級ボイラー試験「ボイラーの取扱いに関する知識」について解説しています。
本ページでは、ボイラーの水面測定装置の取扱いについて問う問題を取り扱います。
水面測定装置について
ボイラー本体(胴内)の水位を測定するための装置です。
ボイラーの構造に関する知識「水面測定装置」も合わせて確認しておきましょう。
これは覚えよう!
水面測定装置の取り扱いは次の記述について問われる問題が多いです。
水柱管の水側連絡管の取付け
◆水柱管の水側連絡管の取付けは、ボイラー本体から水柱管に向かって上がり勾配とする。
下の絵で覚えましょう。
水側連絡管の取付けをボイラー本体から水柱管に向かって上がり勾配とすることで、水柱管のゴミをボイラーに流すことができます。
なるほど。もし下がり勾配にしてしまうと水柱管にゴミを溜めてしまうからダメなんだ。
水面計のコック
◆水面計のドレンコックを開くときは、ハンドルを管軸に対し直角方向にする。
◆水面計の蒸気コック、水コックを閉じるときは、ハンドルを管軸に対し同一方向にする。
水面計のドレンコックは通常のコックとは動作が逆になっています。
なぜ水面計のドレンコックは通常のコックとは動作が逆になっているの?
水面計の蒸気コック、水コックは通常時閉じています。
もし、ハンドルを管軸に対し直角方向にした際にコックが閉じていると、重力によりハンドルが動いてしまう可能性があります。
コックのハンドルを管軸に対し同一方向にすることで、重力の影響を受けにくくなります。詳しくは、ボイラー技術講習でも話があると思います。
練習問題
問題:水面測定装置の取扱いについて、次の記述は正しいか。⭕または❌で答えてください。答えは▶を押してください。
Q:水柱管の水側連絡管の取付けは、ボイラー本体から水柱管に向かって下がり勾配とする。
💡解説:上がり勾配にしましょう!こちらの絵をイメージしてみてください。
Q:水面計のドレンコックを開くときは、ハンドルを管軸と同一方向にする。
💡解説:開くときは直角方向です。
Q:水面計の蒸気コック、水コックを閉じるときは、ハンドルを管軸に対し直角方向にする。
💡解説:閉じるときは、同一方向です。イメージできるようにしておきましょう。
過去問で修得
令和6年4月 問15
ボイラーの水面測定装置の取扱いについて、適切でないものは次のうちどれか。
- 運転開始時の水面計の機能試験は、点火前に残圧がない場合は、たき始めて蒸気圧力が上がり始めたときに行う。
- 水柱管の水側連絡管の取付けは、ボイラー本体から水柱管に向かって上がり勾配とする。
- 水側連絡管のスラッジを排出するため、水柱管下部の吹出し管により、毎日1回吹出しを行う。
- 差圧式の遠方水面計では、途中に漏れがあると著しい誤差が生じるので、漏れを完全に防止する。
- 水面計のドレンコックを開くときは、ハンドルを管軸と同一方向にする。
正解 5
令和3年10月 問18
ボイラーの水面測定装置の取扱いについて、誤っているものは次のうちどれか。
- 水面計の蒸気コック、水コックを閉じるときは、ハンドルを管軸に対し直角方向にする。
- 水面計の機能試験は、毎日行う。
- 水柱管の連絡管の途中にある止め弁は、誤操作を防ぐため、全開にしてハンドルを取り外しておく。
- 水柱管の水側連絡管の取付けは、ボイラー本体から水柱管に向かって上がり勾配とする。
- 水側連絡管のスラッジを排出するため、水柱管下部の吹出し管により、毎日1回吹出しを行う。
正解 1
令和2年10月 問11
ボイラーの水面測定装置の取扱いについて、誤っているものは次のうちどれか。
- 運転開始時の水面計の機能試験では、点火前に残圧がある場合は、点火直前に行う。
- プライミングやホーミングが生じたときは、水面計の機能試験を行う。
- 水柱管の連絡管の途中にある止め弁は、誤操作を防ぐため、全開にしてハンドルを取り外しておく。
- 水柱管の水側連絡管は、ボイラーから水柱管に向かって下がり勾配に配管する。
- 水側連絡管のスラッジを排出するため、水柱管下部の吹出し管により、毎日1回吹出しを行う。
正解 4
令和2年4月 問12
ボイラーの水面測定装置の取扱いについて、AからDまでの記述で、正しいもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
- 水面計のドレンコックを開くときは、ハンドルを管軸に対し直角方向にする。
- 水柱管の連絡管の途中にある止め弁は、誤操作を防ぐため、全開にしてハンドルを取り外しておく。
- 水柱管の水側連絡管の取付けは、ボイラーから水柱管に向かって下がり勾配とする。
- 水側連絡管で、煙道内などの燃焼ガスに触れる部分がある場合は、その部分を不燃性材料で防護する。
- A, B
- A, B, C
- A, B, D
- B, D
- C, D
正解 1