二級ボイラー技士試験「ボイラーの取扱いに関する知識」について解説しています。
本ページでは、ボイラーの水管理について問う問題を取り扱います。
これは覚えよう!
この問題は、「酸消費量」と「硬度」を抑えましょう。あとは小学生の知識で解けます。
酸消費量
酸消費量は、水中に含まれる水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩などのアルカリ分の量を示すものです。
「酸消費量」って名前に「酸」がついているから、酸性のものだと思いがちだけど、実はアルカリ性を示すものなんだ。気をつけなくちゃ。
酸消費量には、酸消費量(pH4.8)と酸消費量(pH8.3)があります。酸消費量(pH4.8)を滴定する場合には、メチルオレンジを指示薬として使用します。一方、酸消費量(pH8.3)を滴定する場合には、フェノールフタレイン溶液を指示薬として用います。
❌️この記述は間違いです!
- 酸消費量は、水中に含まれる酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩などの酸性分の量を示すものである。
- 酸消費量(pH4.8)を滴定する場合は、フェノールフタレイン溶液を指示薬として用いる。
硬度
全硬度(カルシウム硬度とマグネシウム硬度を合わせたもの)、カルシウム硬度、マグネシウム硬度は、それぞれのイオンの量を炭酸カルシウムの量に換算して算出します。
全硬度
全硬度は、水中のカルシウムイオン及びマグネシウムイオンの量を、これに対応する炭酸カルシウムの量に換算し、試料1L中のmg数で表す。
カルシウム硬度
カルシウム硬度は、水中のカルシウムイオンの量を、これに対応する炭酸カルシウムの量に換算して試料1L中のmg数で表す。
マグネシウム硬度
マグネシウム硬度は、水中のマグネシウムイオンの量を、これに対応する炭酸カルシウムの量に換算して試料1L中のmg数で表す。
❌️この記述は間違いです!
- マグネシウム硬度は、水中のカルシウムイオンの量を、これに対応する炭酸マグネシウムの量に換算し、試料1リットル中のmg数で表す。
過去問で修得
令和4年10月 問18
ボイラーの水管理について、誤っているものは次のうちどれか。
- 水溶液が酸性かアルカリ性かは、水中の水素イオンと水酸化物イオンの量により定まる。
- 常温(25℃)でpHが7未満は酸性、7は中性である。
- 酸消費量は、水中に含まれる水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩などのアルカリ分の量を示すものである。
- 酸消費量(pH4.8)を滴定する場合は、フェノールフタレイン溶液を指示薬として用いる。
- 全硬度は、水中のカルシウムイオン及びマグネシウムイオンの量を、これに対応する炭酸カルシウムの量に換算し、試料1リットル中のmg数で表す。
正解 4
令和3年10月 問12
ボイラーの水管理について、誤っているものは次のうちどれか。
- マグネシウム硬度は、水中のカルシウムイオンの量を、これに対応する炭酸マグネシウムの量に換算し、試料1リットル中のmg数で表す。
- 水溶液が酸性かアルカリ性かは、水中の水素イオンと水酸化物イオンの量により定まる。
- 常温(25℃)でpHが7は中性、7を超えるものはアルカリ性である。
- 酸消費量は、水中に含まれる水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩などのアルカリ分の量を示すものである。
- 酸消費量には、酸消費量(pH4.8)と酸消費量(pH8.3)がある。
正解 1
平成31年4月 問15
ボイラーの水管理について、誤っているものは次のうちどれか。
- 水溶液が酸性かアルカリ性かは、水中の水素イオンと水酸化物イオンの量により定まる。
- 常温(25°C)でpHが7未満はアルカリ性、7は中性である。
- 酸消費量は、水中に含まれる水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩などのアルカリ分の量を示すものである。
- 酸消費量には、酸消費量(pH4.8)と酸消費量(pH8.3)がある。
- 全硬度は、水中のカルシウムイオン及びマグネシウムイオンの量を、これに対応する炭酸カルシウムの量に換算し、試料1リットル中のmg数で表す。
正解 2