鋼製ボイラーの安全弁

二級ボイラー試験「関係法令」について解説しています。

本ページでは、鋼製ボイラーの安全弁について問う問題を取り扱います。

これは覚えよう!

安全弁は、ボイラーにかかる圧力が異常に高くなり、破裂の危険がある状態を防ぐために取り付けられます。安全弁の法令について次の5つの記述を覚えましょう。

安全弁の個数

  • 伝熱面積が50m2を超える蒸気ボイラーには、安全弁を2個以上備えなければならない。
  • (伝熱面積が50m2以下の蒸気ボイラーには、安全弁を1個とすることができる。)

貫流ボイラー以外の蒸気ボイラーの安全弁

  • 貫流ボイラー以外の蒸気ボイラーの安全弁は、ボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付け、かつ、弁軸を鉛直にしなければならない。

温水ボイラーの安全弁

  • 水の温度が120℃を超える温水ボイラーには、内部の圧力を最高使用圧力以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。

詳細» 温水ボイラーの逃がし弁又は安全弁

貫流ボイラーの安全弁

  • 貫流ボイラーに備える安全弁については、当該ボイラーの最大蒸発量以上の吹出し量のものを過熱器の出口付近に取り付けることができる。

過熱器の安全弁

  • 過熱器には、過熱器の出口付近に過熱器の温度を設計温度以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。

練習問題

問題:鋼製ボイラー(小型ボイラーを除く。)の安全弁について、次の記述は正しいか。⭕または❌で答えてください。答えは▶を押してください。

Q:伝熱面積が50m2を超える蒸気ボイラーには、安全弁を2個以上備えなければならない。

正しい記述です。

Q:貫流ボイラー以外の蒸気ボイラーの安全弁は、ボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付け、かつ、弁軸を鉛直にしなければならない。

正しい記述です。

Q:水の温度が100℃ を超える温水ボイラーには、安全弁を備えなければならない。

正しくは「水の温度が120℃を超える温水ボイラーには、安全弁を備えなければならない。」

Q:貫流ボイラーに備える安全弁については、ボイラー本体の安全弁より先に吹き出すように調整するため、当該ボイラーの最大蒸発量以上の吹出し量のものを、過熱器の入口付近に取り付けることができる。

正しくは「貫流ボイラーに備える安全弁については、ボイラー本体の安全弁より先に吹き出すように調整するため、当該ボイラーの最大蒸発量以上の吹出し量のものを、過熱器の出口付近に取り付けることができる。」

Q:過熱器には、過熱器の入口付近に過熱器の温度を設計圧力以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。

正しくは「過熱器には、過熱器の出口付近に過熱器の温度を設計温度以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。」

過去問で修得

令和6年4月 問38

鋼製ボイラー(小型ボイラーを除く。)の安全弁について、その内容が法令に定められていないものは次のうちどれか。

  1. 伝熱面積が50m2を超える蒸気ボイラーには、安全弁を2個以上備えなければならない。
  2. 貫流ボイラー以外の蒸気ボイラーの安全弁は、ボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付け、かつ、弁軸を鉛直にしなければならない。
  3. 貫流ボイラーに備える安全弁については、当該ボイラーの最大蒸発量以上の吹出し量のものを過熱器の出口付近に取り付けることができる。
  4. 過熱器には、過熱器の出口付近に過熱器の圧力を設計圧力以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。
  5. 水の温度が120℃を超える温水ボイラーには、内部の圧力を最高使用圧力以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。

正解 4

令和5年4月 問39

鋼製ボイラー(小型ボイラーを除く。)の安全弁について、法令に定められていない内容のものは次のうちどれか。

  1. 伝熱面積が50m2を超える蒸気ボイラーには、安全弁を2個以上備えなければならない。
  2. 貫流ボイラー以外の蒸気ボイラーの安全弁は、ボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付け、かつ、弁軸を鉛直にしなければならない。
  3. 貫流ボイラーに備える安全弁については、ボイラー本体の安全弁より先に吹き出すように調整するため、当該ボイラーの最大蒸発量以上の吹出し量のものを、過熱器の入口付近に取り付けることができる。
  4. 過熱器には、過熱器の出口付近に過熱器の温度を設計温度以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。
  5. 水の温度が120℃を超える温水ボイラーには、安全弁を備えなければならない。

正解 3

令和4年4月 問38

鋼製ボイラー(小型ボイラーを除く。)の安全弁について、法令に定められていない内容のものは次のうちどれか。

  1. 伝熱面積が50m2を超える蒸気ボイラーには、安全弁を2個以上備えなければならない。
  2. 貫流ボイラー以外の蒸気ボイラーの安全弁は、ボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付け、かつ、弁軸を鉛直にしなければならない。
  3. 過熱器には、過熱器の出口付近に過熱器の温度を設計温度以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。
  4. 貫流ボイラーに備える安全弁については、ボイラー本体の安全弁より先に吹き出すように調整するため、当該ボイラーの最大蒸発量以上の吹出し量のものを、過熱器の入口付近に取り付けることができる。
  5. 水の温度が120℃を超える温水ボイラーには、安全弁を備えなければならない。

正解 4

令和3年10月 問32

鋼製ボイラー(小型ボイラーを除く。)の安全弁について、法令に定められていないものは次のうちどれか。

  1. 貫流ボイラーに備える安全弁については、当該ボイラーの最大蒸発量以上の吹出し量のものを過熱器の出口付近に取り付けることができる。
  2. 貫流ボイラー以外の蒸気ボイラーの安全弁は、ボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付け、かつ、弁軸を鉛直にしなければならない。
  3. 水の温度が120℃を超える温水ボイラーには、逃がし弁を備えなければならない。
  4. 過熱器には、過熱器の出口付近に過熱器の温度を設計温度以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。
  5. 伝熱面積が50m2を超える蒸気ボイラーには、安全弁を2個以上備えなければならない。

正解 3

令和3年4月 問38

鋼製ボイラー(貫流ボイラー及び小型ボイラーを除く。)の安全弁について、法令に定められていないものは次のうちどれか。

  1. 安全弁は、ボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付け、かつ、弁軸を鉛直にしなければならない。
  2. 伝熱面積が50m2を超える蒸気ボイラーには、安全弁を2個以上備えなければならない。
  3. 水の温度が100℃を超える温水ボイラーには、安全弁を備えなければならない。
  4. 過熱器には、過熱器の出口付近に過熱器の温度を設計温度以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。
  5. 過熱器用安全弁は、胴の安全弁より先に作動するように調整しなければならない。

正解 3

令和2年4月 問38

鋼製ボイラー(小型ボイラーを除く。)の安全弁について、法令に定められていないものは次のうちどれか。

  1. 伝熱面積が 50m2を超える蒸気ボイラーには、安全弁を2個以上備えなければならない。
  2. 貫流ボイラー以外の蒸気ボイラーの安全弁は、ボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付け、かつ、弁軸を鉛直にしなければならない。
  3. 貫流ボイラーに備える安全弁については、当該ボイラーの最大蒸発量以上の吹出し量のものを過熱器の出口付近に取り付けることができる。
  4. 過熱器には、過熱器の出口付近に過熱器の温度を設計温度以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。
  5. 水の温度が100℃ を超える温水ボイラーには、安全弁を備えなければならない。

正解 5

令和元年10月 問39

鋼製ボイラー(小型ボイラーを除く。)の安全弁について、法令上、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 伝熱面積が100 m2以下の蒸気ボイラーには、安全弁を1個備えなければならない。
  2. 貫流ボイラー以外の蒸気ボイラーの安全弁は、ボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付け、かつ、弁軸を鉛直にしなければならない。
  3. 貫流ボイラーに備える安全弁については、当該ボイラーの最大蒸発量以上の吹出し量のものを過熱器の出口付近に取り付けることができる。
  4. 過熱器には、過熱器の出口付近に過熱器の温度を設計温度以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。
  5. 水の温度が 120°Cを超える温水ボイラーには、安全弁を備えなければならない。

正解 1

関連問題

貫流ボイラーの付属装置