手動操作による点火

二級ボイラー試験「ボイラーの取扱いに関する知識」について解説しています。

本ページでは、ボイラーの手動操作による点火について問う問題を取り扱います。

これは覚えよう!

点検しよう

◆ガス圧力が加わっている継手、コック及び弁は、ガス漏れ検出器の使用又は検出液の塗布によりガス漏れの有無を点検する。

ガス漏れのチェックをするんだね。

点火するとき

◆バーナが上下に2基配置されている場合は、下方のバーナから点火する。

燃焼の開始時に燃焼ガスが上方へ移動することを防ぐために下方のバーナから点火します。もし上方のバーナから点火すると、下方のバーナの近くに溜まったガスが火花で引火して爆発します。

◆点火用火種は、適正な火力のものを使用する。

点火用火種は、適正な火力のものを使用します。具体的には一般に点火時の安全性を向上させるために火力の大きな火種を使用します。大きな火種を使用し、燃焼を速やかに開始させることで、点火の失敗や不完全燃焼のリスクを低減できます。過去「点火用火種は、できるだけ火力の小さなものを使用する。」(H24年10月 問11)と出題されたこともあり注意!

着火しないとき

◆燃料弁を開いてから点火制限時間内に着火しないときは、直ちに燃料弁を閉じ、炉内を換気する。

油だきボイラーにおける点火制限時間は2〜5秒間です。

練習問題

問題:ガスだきボイラーの手動操作による点火などについて、次の記述は正しいか。⭕または❌で答えてください。答えは▶を押してください。

Q:バーナが上下に2基配置されている場合は、上方のバーナから点火する。

バーナが上下に2基配置されている場合は、下方のバーナから点火する。

💡解説:バーナは下から点火しましょう。

Q:ガス圧力が加わっている継手、コック及び弁は、ガス漏れ検出器の使用又は検出液の塗布によりガス漏れの有無を点検する。

正しい記述です。しっかり点検しましょう。

Q:点火用火種は、適正な火力のものを使用する。

正しい記述です。

問題:油だきボイラーの手動操作による点火などについて、次の記述は正しいか。⭕または❌で答えてください。答えは▶を押してください。

Q:燃料の種類及び燃焼室熱負荷の大小に応じて、燃料弁を開いてから2〜5秒間の点火制限時間内に着火させる。

正しい記述です。ガスだきボイラーの点火制限時間は2〜5秒間です。

過去問で修得

令和6年4月 問11

ガスだきボイラーの手動操作による点火などについて、適切でないものは次のうちどれか。

  1. バーナが上下に2基配置されている場合は、上方のバーナから点火する。
  2. ガス圧力が加わっている継手、コック及び弁は、ガス漏れ検出器の使用又は検出液の塗布によりガス漏れの有無を点検する。
  3. ガス圧力が適正で、安定していることを確認する。
  4. 点火用火種は、適正な火力のものを使用する。
  5. 隣接しているバーナや炉壁の熱により点火してはならない。

正解 1

令和4年10月 問11

ガスだきボイラーの手動操作による点火などについて、適切でないものは次のうちどれか。

  1. ガス圧力が加わっている継手、コック及び弁は、ガス漏れ検出器の使用又は検出液の塗布によりガス漏れの有無を点検する。
  2. 通風装置により、炉内及び煙道を十分な空気量でプレパージする。
  3. バーナが2基以上ある場合の点火は、初めに1基のバーナに点火し、その後、直ちに他のバーナにも点火して燃焼を速やかに安定させる。
  4. 燃料弁を開いてから点火制限時間内に着火しないときは、直ちに燃料弁を閉じ、炉内を換気する。
  5. 着火後、燃焼が不安定なときは、直ちに燃料の供給を止める。

正解 3

令和2年10月 問14

ガスだきボイラーの手動操作による点火について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. ガス圧力が加わっている継手、コック及び弁は、ガス漏れ検出器の使用又は検出液の塗布によりガス漏れの有無を点検する。
  2. 通風装置により、炉内及び煙道を十分な空気量でプレパージする。
  3. バーナが上下に2基配置されている場合は、上方のバーナから点火する。
  4. 燃料弁を開いてから点火制限時間内に着火しないときは、直ちに燃料弁を閉じ、炉内を換気する。
  5. 着火後、燃焼が不安定なときは、直ちに燃料の供給を止める。

正解 3

令和2年10月 問14

油だきボイラーの手動操作による点火について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. ファンを運転し、ダンパをプレパージの位置に設定して換気した後、ダンパを点火位置に合わせ、炉内通風圧を調節する。
  2. 点火前に、回転式バーナではバーナモータを起動し、蒸気噴霧式バーナでは噴霧用蒸気を噴射させる。
  3. バーナが2基以上ある場合の点火は、初めに1基のバーナに点火し、燃焼が安定してから他のバーナにも点火する。
  4. 燃料の種類及び燃焼室熱負荷の大小に応じて、燃料弁を開いてから2〜5秒間の点火制限時間内に着火させる。
  5. 着火後、燃焼状態が不安定なときは、直ちにダンパを全開し、炉内を換気してから燃料弁を閉じる。

正解 5

平成31年4月 問11

油だきボイラーの手動操作による点火について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. ファンを運転し、ダンパをプレパージの位置に設定して換気した後、ダンパを点火位置に合わせ、炉内通風圧を調節する。
  2. 点火前に、回転式バーナではバーナモータを起動し、蒸気噴霧式バーナでは噴霧用蒸気を噴射させる。
  3. バーナが2基以上ある場合の点火は、初めに1基のバーナに点火し、燃焼が安定してから他のバーナにも点火する。
  4. 燃料の種類及び燃焼室熱負荷の大小に応じて、燃料弁を開いてから2〜5秒間の点火制限時間内に着火させる。
  5. 着火後、燃焼状態が不安定なときは、直ちにダンパを全開し、炉内を換気してから燃料弁を閉じる。

正解 5

関連問題

点火前の点検・準備