二級ボイラー試験「ボイラーの構造に関する知識」について解説しています。
本ページでは、ボイラーの吹出し装置について問う問題を取り扱います。
吹き出し装置について
ボイラーの吹き出し装置は、過剰な圧力や蒸気を安全に排出するための装置です。通常、圧力が設定値を超えると自動的に作動し、過熱や爆発を防ぐ役割を果たします。
これは覚えよう!
吹き出し弁の種類
吹出し弁には、仕切弁又はY形弁が用いられます。
仕切弁
Y形弁
仕切弁は急開弁として使用されることが多く、Y形弁は漸開弁として使われることが一般的です。急開弁は迅速な開閉が可能で、Y形弁はスムーズな流量調整が可能です。
吹き出し弁の並び
吹出し弁を直列2個設ける場合は、ボイラーに近い方に急開弁、遠い方に漸開弁を取り付ける。
吹出し弁を直列2個設ける場合は、ボイラーに近い方に第一弁、遠い方に第二弁を取り付ける。
急開弁と漸開弁の位置を覚えよう。急開弁は第一弁、漸開弁は第二弁と表記されることもあるよ。
ボイラーの取扱いに関する知識「ボイラー水の吹出し」も合わせて確認しておきましょう。
練習問題
問題:ボイラーの吹出し装置について、次の記述は正しいか。⭕または❌で答えてください。答えは▶を押してください。
Q:吹出し弁には、スラッジなどによる故障を避けるため、玉形弁又はアングル弁が用いられる。
Q:大形及び高圧のボイラーには、2個の吹出し弁を直列に設け、ボイラーに近い方には漸開弁を取り付ける。
Q:大形のボイラー及び高圧のボイラーには、2個の吹出し弁を直列に設け、第一吹出し弁に急開弁、第二吹出し弁に漸開弁を取り付ける。
二級ボイラー技士過去問で修得
令和6年4月 問7
ボイラーの吹出し装置について、適切でないものは次のうちどれか。
- 吹出し管は、ボイラー水の濃度を下げたり、沈殿物を排出するため、胴又はドラムに設けられる。
- 吹出し弁には、スラッジなどによる故障を避けるため、仕切弁又はY形弁が用いられる。
- 大形及び高圧のボイラーには、2個の吹出し弁を直列に設け、ボイラーに近い方には漸開弁を取り付ける。
- 小容量の低圧のボイラーでは、吹出しコックが用いられることが多い。
- 連続吹出し装置は、ボイラー水の濃度を一定に保つように調節弁によって吹出し量を加減し、ボイラー水を少量ずつ連続的に吹き出す装置である。
正解 3
令和3年10月 問7
ボイラーの吹出し装置について、適切でないものは次のうちどれか。
- 吹出し管は、ボイラー水の濃度を下げたり、沈殿物を排出するため、胴又はドラムに設けられる。
- 吹出し弁には、スラッジなどによる故障を避けるため、玉形弁又はアングル弁が用いられる。
- 最高使用圧力1MPa未満のボイラーでは、吹出し弁の代わりに吹出しコックが用いられることが多い。
- 大形のボイラー及び高圧のボイラーには、2個の吹出し弁を直列に設け、ボイラーに近い方に急開弁、遠い方に漸開弁を取り付ける。
- 連続吹出し装置は、ボイラー水の濃度を一定に保つように調節弁によって吹出し量を加減し、少量ずつ連続的に吹き出す装置である。
正解 2
令和2年10月 問7
ボイラーの吹出し装置について、誤っているものは次のうちどれか。
- 吹出し弁には、スラッジなどによる故障を避けるため、玉形弁又はアングル弁が用いられる。
- 最高使用圧力1MPa未満のボイラーでは、吹出し弁の代わりに吹出しコックが用いられることが多い。
- 大形のボイラー及び高圧のボイラーには、2個の吹出し弁を直列に設け、第一吹出し弁に急開弁、第二吹出し弁に漸開弁を取り付ける。
- 連続運転するボイラーでは、ボイラー水の不純物濃度を一定に保つため、連続吹出し装置が用いられる。
- 連続吹出し装置の吹出し管は、胴や蒸気ドラムの水面近くに取り付ける。
正解 1