定期自主検査

二級ボイラー技士試験「関係法令」について解説しています。

本ページでは、定期自主検査について問う問題を取り扱います。

これは覚えよう!

ボイラーの定期自主検査は、安全性と効率を保つために、使用者自身が実施する検査です。検査項目には圧力、温度、漏れのチェックが含まれ、問題が発見された場合は修理が求められます。定期的な点検は、事故防止と運転の信頼性向上に寄与します。

試験では、定期自主検査の概要と各項目における点検事項を抑えましょう。

定期自主検査について

  • 定期自主検査は、1か月をこえる期間使用しない場合を除き、1か月以内ごとに1回、定期に、行わなければならない。
  • 定期自主検査を行ったときは、その結果を記録し、これを3年間保存しなければならない。
  • 定期自主検査は、大きく分けて、「ボイラー本体」、「燃焼装置」、「自動制御装置」及び「附属装置及び附属品」の4項目について行わなければならない。

❌️間違った記述

  • 定期自主検査は、大きく分けて、「ボイラー本体」、「通風装置」、「自動制御装置」及び「附属装置及び附属品」の4項目について行わなければならない。
  • 定期自主検査を行ったときは、その結果を記録し、2年間保存しなければならない。

定期自主検査の項目と結果の保存期間に気をつけよう!

定期自主検査における項目と点検事項との組合せ

定期自主検査の項目と点検事項をまとめてみました。★印が出題実績のあるものになります。

出題実績のある★マークのものは絶対覚えておこう!

ボイラー本体

項目点検事項
ボイラー本体損傷の有無
ボイラー及び圧力容器安全規則 第三十二条 第一項 (定期自主検査)

燃焼装置

項目点検事項
油加熱器及び★燃料送給装置損傷の有無
バーナ汚れ又は損傷の有無
ストレーナつまり又は損傷の有無
バーナタイル及び炉壁汚れ又は損傷の有無
ストーカ及び火格子損傷の有無
煙道漏れその他の損傷の有無及び通風圧の異常の有無
ボイラー及び圧力容器安全規則 第三十二条 第一項 (定期自主検査)

自動制御装置

項目点検事項
起動及び停止の装置、★火炎検出装置、★燃料しや断装置、★水位調節装置並びに圧力調節装置損傷の有無
電気配線端子の異常の有無
ボイラー及び圧力容器安全規則 第三十二条 第一項 (定期自主検査)

附属装置及び附属品

項目点検事項
給水装置損傷の有無及び作動の状態
蒸気管及びこれに附属する弁損傷の有無及び保温の状態
空気予熱器損傷の有無
水処理装置機能の異常の有無
ボイラー及び圧力容器安全規則 第三十二条 第一項 (定期自主検査)

たくさんあるね。覚えるのが大変だ。

この問題については、各装置の特徴から点検事項をイメージして覚えましょう。

❌️出題実績のある間違った組合せ一覧

項目点検事項
油加熱器及び燃料送給装置保温の状態及び損傷の有無
ボイラー本体水圧試験による漏れの有無
火炎検出装置汚れ又は損傷の有無
圧力調節装置つまり又は損傷の有無
煙道損傷の有無及び保温の状態
空気予熱器通風圧の異常の有無

練習問題

問題:ボイラー(小型ボイラーを除く。)の定期自主検査について、次の記述は正しいか。⭕または❌で答えてください。答えは▶を押してください。

Q:「燃焼装置」の煙道については、機能の異常の有無について点検しなければならない。

正しくは『「燃焼装置」の煙道については、漏れその他の損傷の有無及び通風圧の異常の有無について点検しなければならない。』

Q:「附属装置及び附属品」の給水装置については、損傷の有無及び作動の状態について点検しなければならない。

正しい記述です。

Q:「附属装置及び附属品」の水処理装置については、機能の異常の有無について点検しなければならない。

正しい記述です。

Q:「自動制御装置」の電気配線については、端子の異常の有無について点検しなければならない。

正しい記述です。

過去問で修得

令和7年4月 問35

ボイラー(小型ボイラーを除く。)の定期自主検査について、法令に定められていないものは次のうちどれか。

  1. 「自動制御装置」の電気配線については、端子の異常の有無について点検しなければならない。
  2. 「附属装置及び附属品」のスートブロワについては、漏れその他の損傷の有無及び通風圧の異常の有無について点検しなければならない。
  3. 定期自主検査は、1か月をこえる期間使用しない場合を除き、1か月以内ごとに1回、定期に、行わなければならない。
  4. 定期自主検査における燃焼装置の対象項目は、油過熱器及び燃料供給装置、バーナ、ストレーナ、バーナタイル及び炉壁、ストーカ及び火格子、煙道である。
  5. 定期自主検査を行ったときは、その結果を記録し、これを3年間保存しなければならない。

正解 2

令和6年10月 問35

次の文中の( )内に入れるAからCまでの語句の組合せとして、該当する法令の内容と一致するものは(1)~(5)のうちどれか。

「ボイラー(小型ボイラーを除く。)について、その使用を開始した後、(A)以内ごとに1回、定期に、ボイラー本体、燃焼装置、(B)、(C)について自主検査を行わなければならない。」

ABC
11か月自動制御装置排水処理装置
21か月自動制御装置附属装置及び附属品
31か月水処理装置排水処理装置
46か月自動制御装置排水処理装置
56か月水処理装置附属装置及び附属品

正解 2

令和5年4月 問32

ボイラー(小型ボイラーを除く。)の定期自主検査における項目と点検事項との組合せとして、法令に定められていないものは次のうちどれか。

  1. 圧力調節装置 …………………………… 機能の異常の有無
  2. ストレーナ ……………………………… つまり又は損傷の有無
  3. 油加熱器及び燃料送給装置 …………… 保温の状態及び損傷の有無
  4. バーナ …………………………………… 汚れ又は損傷の有無
  5. 煙道 ……………………………………… 漏れその他の損傷の有無及び通風圧の異常の有無

正解 3

令和4年10月 問33

ボイラー(小型ボイラーを除く。)の定期自主検査について、法令に定められていないものは次のうちどれか。

  1. 定期自主検査は、1か月をこえる期間使用しない場合を除き、1か月以内ごとに1回、定期に、行わなければならない。
  2. 定期自主検査は、大きく分けて、「ボイラー本体」、「通風装置」、「自動制御装置」及び「附属装置及び附属品」の4項目について行わなければならない。
  3. 「自動制御装置」の電気配線については、端子の異常の有無について点検しなければならない。
  4. 「附属装置及び附属品」の給水装置については、損傷の有無及び作動の状態について点検しなければならない。
  5. 定期自主検査を行ったときは、その結果を記録し、これを3年間保存しなければならない。

正解 2

令和3年10月 問39

ボイラー(小型ボイラーを除く。)の定期自主検査における項目と点検事項との組合せとして、法令に定められていないものは次のうちどれか。

  1. バーナ…………………汚れ又は損傷の有無
  2. 燃料しゃ断装置………機能の異常の有無
  3. 給水装置………………損傷の有無及び作動の状態
  4. 水処理装置……………機能の異常の有無
  5. ボイラー本体…………水圧試験による漏れの有無

正解 5

令和2年10月 問32

ボイラー(小型ボイラーを除く。)の定期自主検査について、法令に定められていないものは次のうちどれか。

  1. 定期自主検査は、1か月をこえる期間使用しない場合を除き、1か月以内ごとに1回、定期に、行わなければならない。
  2. 定期自主検査は、大きく分けて、「ボイラー本体」、「燃焼装置」、「自動制御装置」及び「附属装置及び附属品」の4項目について行わなければならない。
  3. 「自動制御装置」の電気配線については、端子の異常の有無について点検しなければならない。
  4. 「附属装置及び附属品」の水処理装置については、機能の異常の有無について点検しなければならない。
  5. 定期自主検査を行ったときは、その結果を記録し、これを5年間保存しなければならない。

正解 5

令和元年10月 問32

ボイラー(小型ボイラーを除く。)の定期自主検査における項目と点検事項との組合せとして、法令に定められていないものは次のうちどれか。

  1. 圧力調節装置………………………機能の異常の有無
  2. ストレーナ…………………………つまり又は損傷の有無
  3. 油加熱器及び燃料送給装置………保温の状態及び損傷の有無
  4. バーナ………………………………汚れ又は損傷の有無
  5. 煙道…………………………………漏れその他の損傷の有無及び通風圧の異常の有無

正解 3

関連法令

事業者は、ボイラーについて、その使用を開始した後、一月以内ごとに一回、定期に、次の表の上欄に掲げる項目ごとにそれぞれ同表の下欄に掲げる事項について自主検査を行なわなければならない。ただし、一月をこえる期間使用しないボイラーの当該使用しない期間においては、この限りでない。

ボイラー及び圧力容器安全規則 第三十二条 第一項 (定期自主検査)