たき始めの燃焼量

二級ボイラー技士試験「ボイラーの取扱いに関する知識」について解説しています。

本ページでは、ボイラーのたき始めの燃焼量について問う問題を取り扱います。

ボイラーのたき始めの燃焼量について

ボイラーのたき始め時には適切な燃焼量を維持し、効率的で安全な運転を心掛けることが重要です。

試験では燃焼量を急激に増加させてならない理由を覚えておきましょう。

ボイラーのたき始めに、燃焼量を急激に増加させてはならない理由一覧

  • ボイラー本体の不同膨張を起こさないため。
  • ボイラーとれんが積みとの境界面に隙間が生じる原因となるため。
  • れんが積みの目地に割れが発生する原因となるため。
  • 煙管の取付け部や継手部からボイラー水の漏れが生じる原因となるため。
  • 急熱によるクラックや漏れを発生させないため。

誤りの記述も抑えておこう!

❌️誤りの記述一覧

  • 高温腐食を起こさないため。
  • 燃焼装置のベーパロックを起こさないため。
  • スートファイヤを起こさないため。
  • 火炎の偏流を起こさないため。
  • 火炎の偏流を起こしやすいため。
  • 局部腐食によるピッチングを発生させないため。
  • ホーミングを起こさないため。
  • ウォータハンマを起こさないため。

過去問で修得

令和7年4月 問12

ボイラーの蒸気圧力上昇時の取扱いに関するAからDまでの記述で、適切なもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。

  1. ボイラーのたき始めは、ボイラー水の膨張により水位が上昇するが、2個の水面計の水位が同じであることを確認して水位の動き具合を監視する。
  2. 空気抜き弁は圧力が上がり始めで開き、空気を放出させる。
  3. 整備直後のボイラーは、全体が冷めているので、たき始めは、通常より燃焼量を増した状態で安定的に稼働するか確認する。
  4. 圧力計の機能に疑いがあるときは、圧力計の下部コックを閉めれば加圧状態でも圧力計と取り替えることができるので予備の圧力計と交換する。
  1. A,B,C
  2. A,C
  3. A,D
  4. B,C
  5. B,C,D

正解 3

空気抜き弁は、たき始めから開き、空気を放出させる。
整備直後のボイラーは、全体が冷めているが、たき始めは、通常より燃焼量を増した状態で稼働させてはならない

令和5年4月 問12

ボイラーのたき始めに、燃焼量を急激に増加させてはならない理由として、最も適切なものは次のうちどれか。

  1. 高温腐食を起こさないため。
  2. 燃焼装置のベーパロックを起こさないため。
  3. スートファイヤを起こさないため。
  4. 火炎の偏流を起こさないため。
  5. ボイラー本体の不同膨張を起こさないため。

正解 5

令和元年10月 問12

ボイラーのたき始めに、燃焼量を急激に増加させてはならない理由として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. ボイラーとれんが積みとの境界面に隙間が生じる原因となるため。
  2. れんが積みの目地に割れが発生する原因となるため。
  3. 火炎の偏流を起こしやすいため。
  4. ボイラー本体の不同膨張を起こすため。
  5. 煙管の取付け部や継手部からボイラー水の漏れが生じる原因となるため。

正解 3

平成31年4月 問18

ボイラーのたき始めに燃焼量を急激に増加させてはならない理由として、適切なものは次のうちどれか。

  1. 高温腐食を起こさないため。
  2. 局部腐食によるピッチングを発生させないため。
  3. 急熱によるクラックや漏れを発生させないため。
  4. ホーミングを起こさないため。
  5. スートファイヤを起こさないため。

正解 3