二級ボイラー技士試験「ボイラーの構造に関する知識」について解説しています。
本ページでは、ボイラーの伝熱面、燃焼室及び燃焼装置について問う問題を取り扱います。
これは覚えよう!
伝熱面
放射伝熱面と対流伝熱面の違いを抑えましょう。
燃焼室に直面している伝熱面は放射伝熱面。
燃焼室を出たガス通路に配置される伝熱面は対流伝熱面。
対流伝熱面は接触伝熱面とも表現されます。合わせて覚えておきましょう。
燃焼室
燃焼室は以下の3つの要素を覚えておきましょう。
- 燃焼室は、供給された燃料を速やかに着火・燃焼させ、発生する可燃性ガスと空気との混合接触を良好にして、完全燃焼を行わせる部分。
- 火炉とも呼ばれる。
- 加圧燃焼方式の燃焼室は気密構造。
燃焼装置
燃料の種類によって燃焼装置が異なることを覚えておきましょう。
- 液体燃料、気体燃料及び微粉炭:バーナなど
- 一般固体燃料(木材、石油コークスなど):火格子、流動層など
木や石炭などのブロック状のものは火格子・流動層なんだね。粉と気体液体はバーナだ。
練習問題
問題:ボイラーの伝熱面、燃焼室及び燃焼装置について、次の記述は正しいか。⭕または❌で答えてください。答えは▶を押してください。
Q:燃焼室に直面している伝熱面は接触伝熱面、燃焼室を出たガス通路に配置される伝熱面は対流伝熱面といわれる。
💡解説:直面なので接触しているように思えますが、放射伝熱面です。また対流伝熱面=接触伝熱面です。
Q:燃焼室に直面して火炎などから受けた放射熱を水や蒸気に伝える伝熱面は、接触伝熱面といわれる。
💡解説:直面は放射伝熱面です。
Q:高温ガス通路に配置され、主として高温ガスとの接触によって受けた熱を水や蒸気に伝える伝熱面は、放射伝熱面といわれる。
💡解説:高温ガス通路は接触伝熱面です。放射伝熱面と違いをしっかりと確認しておきましょう。
Q:燃焼室は、加圧燃焼方式の場合は開放構造になっている。
💡解説:開放ではなく気密です。開放だと加圧できません!!
Q:燃焼装置は、燃料の種類によって異なり、液体燃料及び気体燃料にはバーナが、一般固体燃料及び微粉炭には火格子が用いられる。
💡解説:微粉炭にはバーナが用いられます。
過去問で修得
令和5年4月 問2
ボイラーの伝熱面、燃焼室及び燃焼装置について、誤っているものは次のうちどれか。
- 燃焼室に直面している伝熱面は接触伝熱面、燃焼室を出たガス通路に配置される伝熱面は対流伝熱面といわれる。
- 燃焼室は、燃料を燃焼させ、熱が発生する部分で、火炉ともいわれる。
- 燃焼装置は、燃料の種類によって異なり、液体燃料、気体燃料及び微粉炭にはバーナが、一般固体燃料には火格子が用いられる。
- 燃焼室は、供給された燃料を速やかに着火・燃焼させ、発生する可燃性ガスと空気との混合接触を良好にして、完全燃焼を行わせる部分である。
- 加圧燃焼方式の燃焼室は、気密構造になっている。
正解 1
令和元年10月 問2
ボイラーの燃焼室、伝熱面及び燃焼装置について、誤っているものは次のうちどれか。
- 燃焼室は、燃料を燃焼させ熱が発生する部分で、火炉ともいわれる。
- 燃焼装置は、燃料の種類によって異なり、液体燃料、気体燃料及び微粉炭にはバーナが、木材、石油コークスなどの固体燃料には一般に、火格子、流動層などが用いられる。
- 燃焼室は、供給された燃料を速やかに着火・燃焼させ、発生する可燃性ガスと空気との混合接触を良好にして、完全燃焼を行わせる部分である。
- 加圧燃焼方式の燃焼室は燃焼室内を大気圧以上に保たせている。
- 高温ガス通路に配置され、主として高温ガスとの接触によって受けた熱を水や蒸気に伝える伝熱面は、放射伝熱面といわれる。
正解 5