二級ボイラー技士試験「ボイラーの構造に関する知識」について解説しています。
本ページでは、ボイラーに使用するブルドン管圧力計について問う問題を取り扱います。
ブルドン管圧力計について
ボイラーの圧力計には主にブルドン管圧力計が使われています。ブルドン管は、断面が扁平な管を円弧状に曲げ、その一端を固定し他端を閉じた構造をしています。ブルドン管に圧力が加わり管の円弧が広がると、歯付扇形片が動いて小歯車が回転し、指針が圧力を示します。
胴又は蒸気ドラムの一番高い位置に取り付けます。また、圧力計と装置との間には水を入れたサイホン管などを取り付け、蒸気がブルドン管に直接入らないようにします。
サイホン管はジェットコースターのループみたいだね。➰
練習問題
問題:ボイラーに使用するブルドン管圧力計について、次の記述は正しいか。⭕または❌で答えてください。答えは▶を押してください。
Q:ブルドン管は、断面が真円形の管を円弧状に曲げ、その一端を固定し他端を閉じたものである。
💡解説:真円ではなく扁平な管になります。扁平とは平べったいことです。
Q:ブルドン管圧力計は、ブルドン管とダイヤフラムを組み合わせたもので、ブルドン管が圧力によって伸縮することを利用している。
💡解説:具体的には、ブルドン管は円弧状に曲げられた管で、一端が固定され、もう一端が開放されています。圧力がかかると、管が伸びたり縮んだりします。この伸縮を利用しています。なお、ブルドン管圧力計にダイヤフラムは関係ありません。
Q:圧力計と胴又は蒸気ドラムとの間にオリフィスを取り付け、蒸気がブルドン管に直接入らないようにする。
💡解説:オリフィスではなくサイホン管になります。オリフィスとは流体の流量を測定する装置です。
Q:耐熱用のブルドン管圧力計は、周囲の温度が高いところでも使用できるので、ブルドン管に高温の蒸気や水が入っても差し支えない。
💡解説:耐熱用のブルドン管圧力計でも、水が入ると壊れます。
過去問で修得
令和5年10月 問8
ボイラーに使用するブルドン管圧力計について、適切でないものは次のうちどれか。
- 圧力計は、原則として、胴又は蒸気ドラムの一番高い位置に取り付ける。
- 圧力計のコックは、ハンドルが管軸と直角方向になったときに閉じるように取り付ける。
- 圧力計と胴又は蒸気ドラムとの間にオリフィスを取り付け、蒸気がブルドン管に直接入らないようにする。
- 圧力計では、ブルドン管に圧力が加わり管の円弧が広がると、歯付扇形片が動いて小歯車が回転し、指針が圧力を示す。
- ブルドン管は、断面が扁平な管を円弧状に曲げ、その一端を固定し他端を閉じたものである。
正解 3
令和4年10月 問8
ボイラーに使用するブルドン管圧力計に関するAからDまでの記述で、誤っているもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
- 圧力計は、原則として、胴又は蒸気ドラムの一番高い位置に取り付ける。
- 耐熱用のブルドン管圧力計は、周囲の温度が高いところでも使用できるので、ブルドン管に高温の蒸気や水が入っても差し支えない。
- 圧力計は、ブルドン管とダイヤフラムを組み合わせたもので、ブルドン管が圧力によって伸縮することを利用している。
- 圧力計のコックは、ハンドルが管軸と直角方向になったときに閉じるように取り付ける。
- A,B,D
- A,C
- A,D
- B,C
- B,C,D
正解 4
平成31年4月 問6
ボイラーに使用するブルドン管圧力計について、誤っているものは次のうちどれか。
- ブルドン管は、断面が真円形の管を円弧状に曲げ、その一端を固定し他端を閉じたものである。
- 圧力計は、ブルドン管に圧力が加わり管の円弧が広がると、歯付扇形片が動いて小歯車が回転し、指針が圧力を示す。
- 圧力計と胴又は蒸気ドラムとの間に水を入れたサイホン管などを取り付け、蒸気がブルドン管に直接入らないようにする。
- 圧力計は、原則として、胴又は蒸気ドラムの一番高い位置に取り付ける。
- 圧力計のコックは、ハンドルが管軸と同一方向になったときに開くように取り付ける。
正解 1