二級ボイラー試験「燃料及び燃焼に関する知識」について解説しています。
本ページでは、ボイラーの液体燃料の供給装置について問う問題を取り扱います。
液体燃料の供給装置について
重油をはじめとする液体燃料を使用する場合、供給装置が必要です。
燃料油タンク
燃料油タンクには、貯蔵タンクとサービスタンクの2種類があります。貯蔵タンクには1週間から1ヶ月分の使用量を貯めておきます。一方、サービスタンクはボイラーに燃料を供給するためのもので、通常は最大燃焼量の2時間分以上を貯めておきます。また、サービスタンクには自動油面調節装置を取り付けます。
油ストレーナ
油ストレーナは、油の中に含まれる土砂、ごみ、鉄さび、その他の固形物を取り除くための装置です。
油加熱器
油加熱器は、燃料油を加熱して噴霧に最適な粘度を得るための装置です。A重油の粘度以下や軽質油を使用する場合、一般には油加熱器は必要ありません。油加熱器には、蒸気による間接加熱式と電熱式の2種類があります。
練習問題
問題:ボイラーの液体燃料の供給装置について、次の記述は正しいか。⭕または❌で答えてください。答えは▶を押してください。
Q:燃料油タンクは、用途により貯蔵タンクとサービスタンクに分類される。
Q:貯蔵タンクの貯油量は、1週間から1か月間の使用量が一般的である。
💡解説:貯蔵タンクの貯油量は、1週間から1か月間の使用量。サービスタンクの貯油量は、最大燃焼量の2時間分程度とします。
Q:貯蔵タンクには、自動油面調節装置を取り付ける。
💡解説:自動油面調節装置はサービスタンクに取り付けます。貯蔵タンクには取り付けません。
Q:油ストレーナは、油中の、ごみや水分などを除去するもので、オートクリーナなどがある。
💡解説:ストレーナは、油中の水分を除去することはできません。
過去問で修得
令和6年4月 問25
ボイラーの液体燃料の供給装置について、適切でないものは次のうちどれか。
- 燃料油タンクは、用途により貯蔵タンクとサービスタンクに分類される。
- 貯蔵タンクの貯油量は、1週間から1か月間の使用量が一般的である。
- サービスタンクには、油面計、温度計、自動油面調節装置などを取り付ける。
- 油加熱器は、燃料油を加熱し、燃料油を噴霧に適した粘度とする装置である。
- 油ストレーナには、オートクリーナがあり、油中の水分を除去することができる。
正解 5
令和5年10月 問24
ボイラーの液体燃料の供給装置について、適切でないものは次のうちどれか。
- 燃料油タンクは、用途により貯蔵タンクとサービスタンクに分類される。
- サービスタンクには、油面計、温度計、自動油面調節装置などを取り付ける。
- サービスタンクの貯油量は、一般に最大燃焼量の2時間分程度とする。
- 油ストレーナは、油中の、ごみや水分などを除去するもので、オートクリーナなどがある。
- 燃料油にA重油の粘度以下及び軽質油を用いる場合は、一般に油加熱器を必要としないことが多い。
正解 4
令和3年10月 問21
ボイラーの液体燃料の供給装置について、適切でないものは次のうちどれか。
- 燃料油タンクは、用途により貯蔵タンクとサービスタンクに分類される。
- 貯蔵タンクには、自動油面調節装置を取り付ける。
- サービスタンクの貯油量は、一般に最大燃焼量の2時間分程度とする。
- 油ストレーナは、油中の土砂、鉄さび、ごみなどの固形物を除去するものである。
- 油加熱器には、蒸気式と電気式がある。
正解 2
平成31年4月 問22
ボイラーの燃料油タンクについて、誤っているものは次のうちどれか。
- 燃料油タンクは、用途により貯蔵タンクとサービスタンクに分類される。
- 貯蔵タンクの貯油量は、一般に1週間から1か月間の使用量とする。
- サービスタンクの貯油量は、一般に最大燃焼量の2時間分程度とする。
- 貯蔵タンクの油送入管は油タンクの上部に、油取出し管はタンクの底部から20〜30cm上方に取り付ける。
- サービスタンク本体には、油ストレーナなどを取り付ける。
正解 5