二級ボイラー試験「ボイラーの取扱いに関する知識」について解説しています。
本ページでは、ボイラーのスートブローについて問う問題を取り扱います。
ストーブローについて
ストーブローってなんだ?
ストーブロワを使って伝熱面に付いたすすを吹き飛ばす操作のことだよ。すすを除去することで伝熱面の効率を上げるんだ。ストーブロワには回転式と抜き差し式の2種類があるよ。
- スートブローは、主としてボイラーの水管外面などに付着するすすの除去を目的として行う。
- 回転式スートブロワは、ボイラーのガス通路部、エコノマイザ、空気予熱器などに用いられる。
- 抜き差し式スートブロワは、燃焼室、高温ガス中の管群などに用いられる。
これは覚えよう!
ストーブローの頻出問題
ストーブローは次のドレンを抜いた蒸気を用いること、最大負荷よりやや低いところで行うことについて問われる問題が多いです。確認しておきましょう。
◆スートブローの蒸気は、ドレンを抜き乾燥したものを用いる。
湿った蒸気には水滴が含まれていることがあり、この水滴がスートブローの装置やボイラー内部の部品に衝撃を与え、腐食や損傷の原因になる可能性があります。このため、スートブローの蒸気は、ドレンを抜き乾燥したものを用います。
◆スートブローは、最大負荷よりやや低いところで行う。
低負荷時にストーブローを行うと蒸気によりボイラーの運転が不安定になる可能性があります。最悪火が消えてしまいます。
練習問題
問題:ボイラーのスートブローについて、次の記述は正しいか。⭕または❌で答えてください。答えは▶を押してください。
Q:スートブローは、圧力及び温度が低く、多少のドレンを含む蒸気を使用する方が、ボイラーへの損傷が少ない。
💡解説:ストーブローの蒸気は乾燥したものを使用しましょう。
Q:スートブローの蒸気には、清浄効果を上げるため、ドレンの混入した密度の高い湿り蒸気を用いる。
💡解説:ストーブローの蒸気は乾燥したものを使用します!ドレンが含んだものはダメです。
Q:スートブロー中は、ドレン弁を少し開けておくのが良い。
Q:スートブローは、安定した燃焼状態を保持するため、一般に最大負荷の50%以下で行う。
Q:スートブローは、燃焼量の低い状態で行うと、火を消すおそれがある。
過去問で修得
令和6年4月 問12
ボイラーのスートブローについて、適切でないものは次のうちどれか。
- 回転式スートブロワは、ボイラーのガス通路部、エコノマイザ、空気予熱器などに用いられる。
- 抜き差し式スートブロワは、燃焼室、高温ガス中の管群などに用いられる。
- スートブローには、蒸気又は圧縮空気が使用される。
- スートブローは、圧力及び温度が低く、多少のドレンを含む蒸気を使用する方が、ボイラーへの損傷が少ない。
- スートブローは、一箇所に長く吹き付けないようにして行う。
正解 4
令和5年4月 問18
ボイラーのスートブローについて、誤っているものは次のうちどれか。
- スートブローは、主としてボイラーの水管外面などに付着するすすの除去を目的として行う。
- スートブローは、燃焼量の低い状態で行うと、火を消すおそれがある。
- スートブローは、圧力及び温度が低く、多少のドレンを含む蒸気を使用する方がボイラーへの損傷が少ない。
- スートブロー中は、ドレン弁を少し開けておくのが良い。
- スートブローの回数は、燃料の種類、負荷の程度、蒸気温度などに応じて決める。
正解 3
令和4年4月 問12
ボイラーのスートブローについて、誤っているものは次のうちどれか。
- スートブローは、主としてボイラーの水管外面などに付着したすすの除去を目的として行う。
- スートブローの蒸気は、ドレンを抜き乾燥したものを用いる。
- スートブローは、安定した燃焼状態を保持するため、一般に最大負荷の50%以下で行う。
- スートブローが終了したら蒸気の元弁を確実に閉止し、ドレン弁は開放する。
- スートブローを行ったときは、煙道ガスの温度や通風損失を測定して、その効果を確かめる。
正解 3
令和3年4月 問12
ボイラーのスートブローについて、誤っているものは次のうちどれか。
- スートブローは、主としてボイラーの水管外面などに付着するすすの除去を目的として行う。
- スートブローは、安定した燃焼状態を保持するため、一般に最大負荷の50%以下で行う。
- スートブローが終了したら、蒸気の元弁を閉止し、ドレン弁は開放する。
- スートブローは、一箇所に長く吹き付けないようにして行う。
- スートブローの回数は、燃料の種類、負荷の程度、蒸気温度などに応じて決める。
正解 2
令和元年10月 問18
ボイラーのスートブローについて、誤っているものは次のうちどれか。
- スートブローは、一箇所に長く吹き付けないようにして行う。
- スートブローは、最大負荷よりやや低いところで行う。
- スートブローの蒸気には、清浄効果を上げるため、ドレンの混入した密度の高い湿り蒸気を用いる。
- スートブローの回数は、燃料の種類、負荷の程度、蒸気温度などに応じて決める。
- スートブローを行ったときは、煙道ガスの温度や通風損失を測定して、その効果を確かめる。
正解 3