給水装置

二級ボイラー試験「燃料及び燃焼に関する知識」について解説しています。

本ページでは、ボイラーの給水装置について問う問題を取り扱います。

これは覚えよう!

給水装置は、ボイラーに必要な量の水を安定して供給し、ボイラーの安全かつ効率的な運転を維持するための重要な装置です。この装置により、ボイラー水位が常に適正範囲に保たれ、水切れや過水による事故や故障を未然に防ぎます。また、自動制御機能を持つ給水装置は、負荷変動にも柔軟に対応し、ボイラーの安定運転に寄与します。

試験では、給水装置の取り付け方法を押さえておきましょう。

給水装置等について、法令に定められているもの

  • 蒸気ボイラーには、最大蒸発量以上を給水することができる給水装置を備えなければならない。
  • 近接した2以上の蒸気ボイラーを結合して使用する場合には、当該結合して使用する蒸気ボイラーを1の蒸気ボイラーとみなして、要件を満たす給水装置を備えなければならない。
  • 自動給水調整装置は、蒸気ボイラーごとに設けなければならない。
  • 貫流ボイラーの給水装置の給水管には、給水弁のみを取り付け、逆止め弁を取り付けないことができる。
  • 給水内管は、取外しができる構造のものでなければならない。

❌️間違った記述

  • 自動給水調整装置は、2基の蒸気ボイラーに共通のものとすることができる。
  • 給水内管は、取り外しができない構造としなければならない。
  • 給水内管は、容易に外れない構造としなければならない。

法令に定められているものを暗記しよう!

過去問で修得

令和6年10月 問40

鋼製ボイラー(小型ボイラーを除く。)の給水装置等について、その内容が法令に定められていないものは次のうちどれか。

  1. 蒸気ボイラーには、最大蒸発量以上を給水することができる給水装置を備えなければならない。
  2. 近接した2以上の蒸気ボイラーを結合して使用する場合には、当該結合して使用する蒸気ボイラーを1の蒸気ボイラーとみなして、要件を満たす給水装置を備えなければならない。
  3. 自動給水調整装置は、2基の蒸気ボイラーに共通のものとすることができる。
  4. 貫流ボイラーの給水装置の給水管には、給水弁のみを取り付け、逆止め弁を取り付けないことができる。
  5. 給水内管は、取外しができる構造のものでなければならない。

正解 3

関連法令

蒸気ボイラーには、最大蒸発量以上を給水することができる給水装置を備えなければならない。

ボイラー構造規格 第七十三条 第一項(給水装置)

近接した二以上の蒸気ボイラーを結合して使用する場合には、当該結合して使用する蒸気ボイラーを一の蒸気ボイラーとみなして前条の規定を適用する。

ボイラー構造規格 第七十四条(近接した二以上の蒸気ボイラーの特例)

給水装置の給水管には、蒸気ボイラーに近接した位置に、給水弁及び逆止め弁を取り付けなければならない。ただし、貫流ボイラー及び最高使用圧力〇・一メガパスカル未満の蒸気ボイラーにあっては、給水弁のみとすることができる。

ボイラー構造規格 第七十五条(給水弁と逆止め弁)

給水内管は、取外しができる構造のものでなければならない。

ボイラー構造規格 第七十六条(給水内管)

自動給水調整装置は、蒸気ボイラーごとに設けなければならない。

ボイラー構造規格 第八十四条 第一項(自動給水調整装置等)