燃焼

二級ボイラー技士試験「燃料及び燃焼に関する知識」について解説しています。

本ページでは、燃焼について問う問題を取り扱います。

これは覚えよう!

燃焼について

  • 燃焼には、燃料、空気及び温度の三つの要素が必要である。
  • 燃焼ガスの成分割合は、燃料の成分、空気比及び燃焼の方法によって変わる。
  • 燃焼温度は、燃料の種類、燃焼用空気の温度、燃焼効率、空気比などの条件によって変わる。

完全燃焼について

  • 着火性が良く燃焼速度が速い燃料は、完全燃焼させるときに、狭い燃焼室でも良い。
  • 排ガス熱による熱損失を少なくするためには、空気比を小さくし、かつ、完全燃焼させる。

理論空気量と実際空気量

  • 理論空気量をA0、実際空気量をA、空気比をmとすると、A = mA0という関係が成り立つ。
  • 実際空気量は、一般の燃焼では、理論空気量より多い。
  • 燃料を完全燃焼させるときに、理論上必要な最小の空気量を理論空気量という。
  • 理論空気量の単位は、液体及び固体燃料では[m3N/kg]で表し、気体燃料では[m3N/m3N]で表す。

練習問題

問題:ボイラーにおける燃料の燃焼について、次の記述は正しいか。⭕または❌で答えてください。答えは▶を押してください。

Q:一定量の燃料を完全燃焼させるときに、燃焼速度が遅いと燃焼がゆっくり進行するので、狭い燃焼室でも良い。

正しくは「一定量の燃料を完全燃焼させるときに、着火性が良く燃焼速度が速いと燃焼が速やかに進行するので、狭い燃焼室でも良い。」

💡解説:着火性が良く、燃焼速度が速い燃料であれば、狭い燃焼室でも効果的に使用できます。

Q:排ガス熱による熱損失を少なくするためには、空気比を大きくして完全燃焼させる。

正しくは「排ガス熱による熱損失を少なくするためには、空気比を小さくし、かつ、完全燃焼させる。」

💡解説:空気比が小さいとは、燃料に対して供給する空気の量が少ない状態を指します。これにより、燃料が完全に燃焼し、熱損失が減少します。

Q:微粉炭を燃焼させる場合の空気比は、一般に気体燃料を燃焼させる場合より小さい。

正しくは「微粉炭を燃焼させる場合の空気比は、一般に気体燃料を燃焼させる場合より大きい。」

💡解説:微粉炭は固体燃料で、一般に燃焼に必要な空気量が多くなります。具体的には、微粉炭の燃焼には完全な酸素供給が求められ、燃焼効率を高めるために空気比が大きくなります。

過去問で修得

令和5年10月 問25

ボイラーにおける燃料の燃焼について、適切でないものは次のうちどれか。

  1. 燃焼には、燃料、空気及び温度の三つの要素が必要である。
  2. 理論空気量をA0、実際空気量をA、空気比をmとすると、A = mA0という関係が成り立つ。
  3. 実際空気量は、一般の燃焼では、理論空気量より多い。
  4. 一定量の燃料を完全燃焼させるときに、燃焼速度が遅いと燃焼がゆっくり進行するので、狭い燃焼室でも良い。
  5. 燃焼ガスの成分割合は、燃料の成分、空気比及び燃焼の方法によって変わる。

正解 4

令和4年4月 問23

ボイラーにおける燃料の燃焼について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 燃焼には、燃料、空気及び温度の三つの要素が必要である。
  2. 燃料を完全燃焼させるときに、理論上必要な最小の空気量を理論空気量という。
  3. 着火性が良く燃焼速度が速い燃料は、完全燃焼させるときに、狭い燃焼室でも良い。
  4. 排ガス熱による熱損失を少なくするためには、空気比を大きくして完全燃焼させる。
  5. 燃焼温度は、燃料の種類、燃焼用空気の温度、燃焼効率、空気比などの条件によって変わる。

正解 4

令和3年4月 問23

ボイラーにおける燃料の燃焼について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 燃焼には、燃料、空気及び温度の三つの要素が必要である。
  2. 燃料を完全燃焼させるときに、理論上必要な最小の空気量を理論空気量という。
  3. 理論空気量をA0、実際空気量をA、空気比をmとすると、A=mA0という関係が成り立つ。
  4. 一定量の燃料を完全燃焼させるときに、燃焼速度が遅いと狭い燃焼室でも良い。
  5. 排ガス熱による熱損失を少なくするためには、空気比を小さくし、かつ、完全燃焼させる。

正解 4

令和2年10月 問27

ボイラーにおける燃料の燃焼について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 燃焼には、燃料、空気及び温度の三つの要素が必要である。
  2. 燃料を完全燃焼させるときに、理論上必要な最小の空気量を理論空気量という。
  3. 実際空気量は、一般の燃焼では、理論空気量より多い。
  4. 着火性が良く燃焼速度が速い燃料は、完全燃焼させるときに、狭い燃焼室で良い。
  5. 排ガス熱による熱損失を少なくするためには、空気比を大きくして完全燃焼させる。

正解 4

平成31年4月 問26

ボイラーにおける燃料の燃焼について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 燃焼には、燃料、空気及び温度の三つの要素が必要である。
  2. 燃料を完全燃焼させるときに、理論上必要な最小の空気量を理論空気量という。
  3. 燃焼ガスの成分割合は、燃料の成分、空気比及び燃焼の方法によって変わる。
  4. 微粉炭を燃焼させる場合の空気比は、一般に気体燃料を燃焼させる場合より小さい。
  5. 排ガス熱による熱損失を小さくするためには、空気比を小さくし、かつ、完全燃焼させる。

正解 4