ボイラーの運転を停止し、ボイラー水を全部排出する場合の措置

二級ボイラー試験「ボイラーの取扱いに関する知識」について解説しています。

本ページでは、ボイラーの運転を停止し、ボイラー水を全部排出する場合の措置について問う問題を取り扱います。

これは覚えよう!

今日はボイラーを停止して、ボイラー水を全部排出するぞ

  1. ボイラーの水位を常用水位に保つように給水を続け、蒸気の送り出し量を徐々に減少させる。
  2. 燃料の供給を停止し、十分換気してからファンを止める。(自然通風の場合はダンパを半開とし、たき口及び空気口を開いて炉内を冷却する。)
  3. ボイラーの圧力がないことを確かめた後、給水弁及び蒸気弁を閉じる。
  4. ボイラー内部が負圧にならないように空気抜弁を開いて空気を送り込む。
  5. ボイラー水の排出は、排水がフラッシュしないように、ボイラー水の温度が90℃以下になってから、吹出し弁を開く。

ストーリーで覚えましょう。

えーと、給水してから燃料止めて、換気してからファン止めて、給水弁を閉じて、空気抜弁は開けて、排水するんだね。

ボイラーの運転を停止し、ボイラー水を全部排出する場合の措置はダンパと空気抜弁について問われる問題が多いです。確認しておきましょう。

ダンパ

運転停止のときは、燃料の供給を停止し、十分換気してからファンを止め、自然通風の場合はダンパを半開とし、たき口及び空気口を開いて炉内を冷却する。

→「ダンパを全開」と変えられることがあるので注意しましょう。ダンパは半開が正しい記述です。

空気抜弁

給水弁及び蒸気弁を閉じた後は、ボイラー内部が負圧にならないように空気抜弁を開いて空気を送り込む。

→「空気抜弁を閉じて」と変えられることがあります。空気抜弁は開が正しい記述です。

過去問で修得

令和6年4月 問18

ボイラーの運転を停止し、ボイラー水を全部排出する場合の操作順序として、 適切なものは(1)~(5)のうちどれか。
ただし、A~Eはそれぞれ次の操作をいうものとする。

  1. ボイラーの圧力がないことを確かめた後、給水弁及び蒸気弁を閉じる。
  2. 燃料の供給を停止し、十分換気してからファンを止める。
  3. ボイラー水の排出は、ボイラー水の温度が90℃以下になってから、吹出し弁を開く。
  4. ボイラーの水位を常用水位に保つように給水を続け、蒸気の送り出し量を徐々に減少させる。
  5. ボイラー内部が負圧にならないように空気抜弁を開いて空気を送り込む。
  1. A → C → B → E → D
  2. B → E → D → C → A
  3. D → B → A → E → C
  4. D → C → B → A → E
  5. E → A → C → D → B

正解 3

令和5年10月 問18

ボイラーの運転を停止し、ボイラー水を全部排出する場合の措置として、適切でないものは次のうちどれか。

  1. 運転停止のときは、ボイラーの水位を常用水位に保つように給水を続け、蒸気の送り出し量を徐々に減少させる。
  2. 運転停止のときは、燃料の供給を停止し、十分換気してからファンを止める。
  3. 運転停止後は、ボイラーの蒸気圧力がないことを確かめた後、給水弁及び蒸気弁を閉じる。
  4. 給水弁及び蒸気弁を閉じた後は、ボイラー内部が負圧にならないように空気抜弁を閉じて、空気を送り込む。
  5. ボイラー水の排出は、運転停止後、ボイラー水の温度が90℃以下になってから、吹出し弁を開いて行う。

正解 4

令和5年4月 問13

ボイラーの運転を停止し、ボイラー水を全部排出する場合の措置として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 運転停止のときは、ボイラーの水位を常用水位に保つように給水を続け、蒸気の送り出し量を徐々に減少させる。
  2. 運転停止のときは、燃料の供給を停止し、十分換気してからファンを止め、自然通風の場合はダンパを半開とし、たき口及び空気口を開いて炉内を冷却する。
  3. 運転停止後は、ボイラーの蒸気圧力がないことを確かめた後、給水弁及び蒸気弁を閉じる。
  4. 給水弁及び蒸気弁を閉じた後は、ボイラー内部がわずかに負圧になる程度に空気を送り込んでから、空気抜弁を閉じる。
  5. ボイラー水の排出は、運転停止後、ボイラー水の温度が90℃以下になってから、吹出し弁を開いて行う。

正解 4

令和元年10月 問13

ボイラーの運転を停止し、ボイラー水を全部排出する場合の措置として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 運転停止のときは、ボイラーの水位を常用水位に保つように給水を続け、蒸気の送り出し量を徐々に減少させる。
  2. 運転停止のときは、燃料の供給を停止してポストパージが完了し、ファンを停止した後、自然通風の場合はダンパを全開とし、たき口及び空気口を開いて炉内を冷却する。
  3. 運転停止後は、ボイラーの蒸気圧力がないことを確かめた後、給水弁及び蒸気弁を閉じる。
  4. 給水弁及び蒸気弁を閉じた後は、ボイラー内部が負圧にならないように空気抜弁を開いて空気を送り込む。
  5. ボイラー水の排出は、ボイラー水がフラッシュしないように、ボイラー水の温度が 90°C以下になってから、吹出し弁を開いて行う。

正解 2

関連問題

ボイラーを緊急停止しなければならないときの操作順序

ボイラー運転終了時の操作順序