ばね安全弁

二級ボイラー試験「ボイラーの構造に関する知識」について解説しています。

本ページでは、ボイラーのばね安全弁について問う問題を取り扱います。

ばね安全弁について

ばね安全弁は、圧力容器(ボイラー)が設定された圧力を超えると自動的に開き、過剰な圧力を逃がすことで、装置の破損や爆発を防ぐための装置です。

これは覚えよう!

安全弁の構造

  • 弁体が弁座から上がる距離を揚程(リフト)という。
  • 弁座流路面積は、弁体と弁座間の面積で、カーテン面積ともいう。

安全弁の取り付け

  • 安全弁軸心から安全弁の排気管中心までの距離は、できるだけ短くする。
  • 安全弁の取付管台の内径は、安全弁入口径と同径以上とする。
  • 安全弁箱又は排気管の底部には、弁を取り付けていないドレン抜きを設ける。

安全弁の種類

  • 揚程式
  • 全量式
https://energy-kanrishi.com/safety-valve/

二級ボイラー技士試験では、安全弁には「揚程式」と「全量式」の2種類があることを覚えておけば大丈夫です。

吹き出し面積

  • 揚程式安全弁 → 弁座流路面積で吹出し面積が決まる
  • 全量式安全弁 → のど部の面積で吹出し面積が決まる

よくわからないけど「全量=のど」と覚えておけばいいかな。

練習問題

問題:伝熱について、次の記述は正しいか。⭕または❌で答えてください。答えは▶を押してください。

Q:安全弁は、蒸気圧力が設定圧力に達すると自動的に弁が開いて蒸気を吹き出し、蒸気圧力の上昇を防ぐものである。

正しい記述です。

Q:安全弁軸心から安全弁の排気管中心までの距離は、なるべく大きくする。

正しくは「安全弁軸心から安全弁の排気管中心までの距離は、なるべく短くする。」

Q:安全弁箱又は排気管の底部には、弁を取り付けたドレン抜きを設ける。

正しくは「安全弁箱又は排気管の底部には、弁を取り付けていないドレン抜きを設ける。」

Q:揚程式安全弁は、のど部面積で吹出し面積が決まる。

正しくは「揚程式安全弁は、弁座流路面積で吹出し面積が決まる。」

💡解説:「全量=のど」です。深く考えずに適当なゴロ合わせをつくって暗記しましょう。

二級ボイラー技士過去問で修得

令和6年4月 問5

ボイラーのばね安全弁について、適切でないものは次のうちどれか。

  1. 安全弁には、揚程式と全量式がある。
  2. 安全弁の吹出し圧力は、調整ボルトを締めたり緩めたりして調整する。
  3. 弁体が弁座から上がる距離を揚程(リフト)という。
  4. 弁座流路面積は、弁体と弁座間の面積で、カーテン面積ともいう。
  5. 全量式安全弁は、弁座流路面積で吹出し面積が決まる。

正解 5