燃焼室熱負荷

二級ボイラー試験「燃料及び燃焼に関する知識」について解説しています。

本ページでは、ボイラーの燃焼室熱負荷について問う問題を取り扱います。

これは覚えよう!

燃焼室熱負荷(ねつふか)とは、燃焼室の単位容積あたりにどれだけの熱量が加えられているかを示す指標です。

燃焼室熱負荷 = 発生熱量(kW) / 燃焼室単位容積(m²)​

単位時間における燃焼室の単位容積当たりの発生熱量だね!

通常の水管ボイラーにおける焼室熱負荷

試験では、通常の水管ボイラーにおける焼室熱負荷の数値を問われます。覚えておきましょう。

油・ガスバーナのとき

200~1200 kW/m3

微粉炭バーナのとき

150~200 kW/m3

油・ガスバーナのほうが燃焼室負荷が大きいんだね!

油・ガスバーナのほうが微粉炭バーナより調整がしやすいから、同じ発熱量でも小さい燃焼室で済むんだよ。

油・ガスバーナは燃焼制御性が高く、火炎の集中性が良いため、同等の発熱量でも燃焼室を小さく設計でき、結果として燃焼室熱負荷が大きくなる。

練習問題

問題:ボイラーの燃料の燃焼により発生する大気汚染物質について、次の記述は正しいか。⭕または❌で答えてください。答えは▶を押してください。

Q:ボイラーの燃焼室熱負荷とは、単位時間における燃焼室の単位面積当たりの吸収熱量をいう。

正しくは「ボイラーの燃焼室熱負荷とは、単位時間における燃焼室の単位容積当たりの発生熱量をいう。」

💡解説:「燃焼室」なので、空間をイメージしましょう → 容積です。

Q:水管ボイラーの燃焼室熱負荷は、油・ガスバーナのときは150~200kW/m3である。

正しくは「水管ボイラーの燃焼室熱負荷は、油・ガスバーナのときは200~1200kW/m3である。」

💡解説:油・ガスバーナのときは燃焼室熱負荷が比較的大きいです。また、制御性の良さから数値に幅があります。

Q:水管ボイラーの燃焼室熱負荷は、微粉炭バーナのときは200~1200kW/m3である。

正しくは「水管ボイラーの燃焼室熱負荷は、微粉炭バーナのときは150~200kW/m3である。」

💡解説:微粉炭バーナのときは数値に幅がなく、比較的小さいです。

過去問で修得

令和6年10月 問29

次の文中の( )内に入れるAからCまでの語句又は数値の組合せとして、適切なものは(1)~(5)のうちどれか。

「ボイラーの燃焼室熱負荷とは、単位時間における燃焼室の(A)当たりの(B)をいう。通常の水管ボイラーで油・ガスバーナのときの燃焼室熱負荷は、(C)kW/m3である。」

ABC
1単位容積発生熱量200~1200
2単位容積放射伝熱量150~200
3単位容積吸収熱量200~1200
4単位面積発生熱量200~1200
5単位面積放射伝熱量150~200

正解 1